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『ノストラダムスの予言の科学的研究』
http://www.platz.or.jp/~katagiri/noscal.html
の掲示板の『自由討論掲示版』

『近未来・予言集 ”Pandora の扉(とびら)”』の掲示板より.

なお読みやすいように順番を変更している物も有ります.

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:Mr. Pandora>感想です。
<Date>:02/10/22 Tue 23:44:54 (61.197.56.75)
こんにちは。ノス研のhayatoです。

(略)

ノストラダムスの生涯や書誌学的な情報が古い(というか創作された)ものを基本にされているようなので、訂正の意味も含めて、いくつかに分けて置いていきます。参考までに。

まずは、以下の部分です。

<引用>
『近未来・予言集 ”Pandora の扉(とびら)”』の
『Prophetic』→『ノストラダムス”諸世紀” Part 1』より

**********************************
> (*).(書籍{<*2>,<*6>,<*13>,<*14>}参照).
> 《LES VRAYES CENTURIES ET PROPHETIES DE MAISTRE MICHEL NOSTRADAMUS》
> △ノストラダムスは(西暦の旧暦)1503年12月14日にフランス南部の古都サン・ミレにユダヤの正当な血筋を受け継ぐ者ミッシェル・ド・ノートルダム(ラテン読みでノストラダムス)として生まれる.
**********************************

ノストラダムスはノートルダムのラテン語読みではありません。
ノストラダムスは自身の名前をラテン語で「ミカレトゥス・デ・ノストラ・ドミナ」(ラメジャラ, 1998, p38)と書いています。
ノストラダムスはノートルダムのラテン語風の通称であって、ラテン語読みではありません。
このあたりの説明はパリ在住のカトリック史家である竹下節子氏がと学会の志水氏に宛てた手紙の中にあります。(志水, 1998, pp237)

また、正統なユダヤの血筋を受け継ぐとありますが、正統なユダヤの血筋とはユダヤ人の定義が問題で、このことについても竹下氏は「もともとユダヤ人がユダヤ人であるためには、母親がユダヤ人であることが条件になっている」(竹下, 1998, p50)と述べています。

ノストラダムスの祖父ピエールはカトリックに改宗していますし、祖母ブランシュもキリスト教徒です。
ノストラダムスの父方はキリスト教徒であり、ノストラダムス自身はキリスト教徒の3代目であったことになります。

一方、ノストラダムスの母方の曽祖父ジャン・ド・サンレミも改宗者です。
ただ、母方の祖母ベアトリッスはユダヤ教徒なので、ノストラダムスの母ルネはユダヤ人であったといえますが、しかし、ルネは改宗者なのでノストラダムスは正統なユダヤの血を引くということは言い切れないようです。

参考文献
志水一夫. (1998). トンデモ ノストラダムス解剖学. DATA HOUSE.
竹下節子. (1998). ノストラダムスの生涯. 朝日新聞社.
ピエール・ラメジャラ. (1998). ノストラダムス百科全書. 東洋書林.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 15:58:53 (219.45.172.62)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:Mr. Pandora>感想です。
<Date>:02/10/22 Tue 23:44:54 (61.197.56.75)

(略)

> ノストラダムスはノートルダムのラテン語読みではありません。
> ノストラダムスは自身の名前をラテン語で「ミカレトゥス・デ・ノストラ・ドミナ」(ラメジャラ, 1998, p38)と書いています。
> ノストラダムスはノートルダムのラテン語風の通称であって、ラテン語読みではありません。
> このあたりの説明はパリ在住のカトリック史家である竹下節子氏がと学会の志水氏に宛てた手紙の中にあります。(志水, 1998, pp237)

ん?〜,つまり ”ノストラダムス”は「ラテン語風の通称」なんですね!.

> ノストラダムスの祖父ピエールはカトリックに改宗していますし、祖母ブランシュもキリスト教徒です。
> ノストラダムスの父方はキリスト教徒であり、ノストラダムス自身はキリスト教徒の3代目であったことになります。
> 一方、ノストラダムスの母方の曽祖父ジャン・ド・サンレミも改宗者です。
> ただ、母方の祖母ベアトリッスはユダヤ教徒なので、ノストラダムスの母ルネはユダヤ人であったといえますが、しかし、ルネは改宗者なのでノストラダムスは正統なユダヤの血を引くということは言い切れないようです。

ノストラダムス の居た時代は ユダヤ教徒は キリスト教に改宗しないと全財産を奪われた(もちもん迫害や弾圧も有った)ので 当時のユダヤ人達は表面的に キリスト教徒に改宗していたようです.
ノストラダムス は旧約聖書の ヤコブ の息子 イッサカル に属する由緒(ゆいしょ)正しい血筋(ちすじ)だそうです.

参考書籍.
『1999 ノストラダムスの大真実』{<著者>飛鳥 昭雄(あすか・あきお) <発行所>轄u談社}.


(略)


<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:ユダヤ人だという主張にたいして
<Date>:02/10/23 Wed 20:57:58 (61.197.56.181)

(略)

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 15:58:53 (219.45.172.62)

> ノストラダムス の居た時代は ユダヤ教徒は キリスト教に改宗しないと全財産を奪われた(もちもん迫害や弾圧も有った)ので 当時のユダヤ人達は表面的に キリスト教徒に改宗していたようです.

このような主張はノストラダムスが予言者として正統な立場にあったことを強調したい人に見られます。
しかし、ここで考えなければならないのは、財産を奪われる、迫害されるという改宗者の改宗動機までしか語られないということにあります。

では、財産や迫害を守るための表面上の改宗が当時当たり前のように存在し、改宗者というだけで受け入れられてきたのでしょうか?このあたりの事について竹下氏は「改宗者がユダヤの戒律や祝日を守り続けていないか、キリスト教のミサに出ているかなどの調査があったようである」(竹下, 1998, p50)と述べています。
改宗者が税金対策に表向きに改宗しようとすることは予想されていたことであり、その調査というシステムが当時はあったということです。

また、ノストラダムスの父方の祖父ピエールは結婚相手にキリスト教徒をにこだわっています。これについても竹下氏によれば「キリスト教の結婚も宗教上は秘蹟のひとつであり、改宗と結婚によってピエールは善きキリスト教徒の仲間入りをした」(竹下, 1998, p50)とあることからも、ピエールがこれ以上メリットのないユダヤ教徒でいることよりも改宗をして良き商人となることに努めたと考えるのが妥当でしょう。

また、同ページに「彼が特に保守的な伝統ユダヤ人で改宗後も隠れてユダヤの信仰を維持したという証拠はない」とあります。
まさにそのとおりで、ノストラダムスを祖父ピエールの代から隠れユダヤ教徒であるかのように言う研究家の中に、明確にきちんとした典拠を用いてそれを証明した人物は皆無です。
「〜でない」という証明は困難ことから、「〜である」という場合の証明責任は「〜である」という人にあるということがノストラダムス研究では無視されています。

> ノストラダムス は旧約聖書の ヤコブ の息子 イッサカル に属する由緒(ゆいしょ)正しい血筋(ちすじ)だそうです.

確かに、ノストラダムスはイサカールの子孫だと自称しています。
しかし、ノストラダムスの言うことをそのまま受け止めてよいのでしょうか?たとえば、ある人は、ノストラダムスが自分は聖なる預言者というものではないと書いていると、それは謙遜だと信用せず、イサカールの子孫であると書かれていれば、それは本当だと受け入れます。

これは、イサカールの子孫であることがノストラダムスが正統な予言者であるということの証明になるからであり、箔がつくから以外の理由が私には見つかりません。
つまり、ノストラダムスを正統な予言者とであるために必要な記述だけを信じそれ以外の記述は信じないという、身勝手な情報の取り捨てが研究家といわれる人の中で行われているのです。

反対にノストラダムスの立場にたってこれらの記述を考えれば、予言集を発表するために、この予言集が異端ではないということを示す必要があります。
そこでイサカールの名前を出すこと自身、非常に危ないことですから、ユダヤ人としての血統の正統性を示す目的ではなく予言を残すことができる正当性のためにイサカールの名前を使った、つまり予言者としての箔をつけたと考えるほうが妥当でしょう。

日本でも家系が皇族に繋がっていると粉飾する大名は多かったのは周知のことですし、ノストラダムスの兄弟や子供がノストラダムスの生涯を粉飾したのも現在では明らかになっています。
飛鳥氏などはノストラダムスの兄弟や子供等の文献の孫引きあたりを参照しているようですが、参照個所を明確にしていないので不親切というか、彼の情報は信憑性が低いといわなければなりません。
また、ノストラダムスの生涯に関する研究書なども飛鳥氏は読んだことがないではないかと思われます。
でなければ、ノストラダムスが生まれる前に死んでいる祖父ピエールが「...ノストラダムスに、医学知識の総仕上げを行っている」(飛鳥, 1999, p30)などとは決して書けなかったでしょうから。

話はだいぶそれましたが、ノストラダムス自身が例えイサカールの名前を出したとしても、レトリック以外の意味を考えるのは極めて難しいというのが結論です。実際にノストラダムスの家系を追いかけても途中で途絶えてしまって分からなくなっています。

(略)

参考文献
飛鳥昭雄. (1999). ノストラダムス最後の警告. ASPECT BOOKS.
竹下節子. (1998). ノストラダムスの生涯. 朝日新聞社.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 22:12:02 (219.45.172.62)

(略)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:ユダヤ人だという主張にたいして
<Date>:02/10/23 Wed 20:57:58 (61.197.56.181)

> ノストラダムス自身が例えイサカールの名前を出したとしても、レトリック以外の意味を考えるのは極めて難しいというのが結論です。
> 実際にノストラダムスの家系を追いかけても途中で途絶えてしまって分からなくなっています。

ざ…残念,確かに ノストラダムス が イッサカル の血筋だと証明するのは不可能でしょうね.

> 自分は聖なる預言者というものではないと書いていると、それは謙遜だと信用せず、イサカール の子孫であると書かれていれば、それは本当だと受け入れます。

どうも ”hayato”さんは ”予言”と ”預言”を混同(こんどう)しているようですが, ”予言”と ”預言”は似て非なる物なんです.
直接 神から言葉を預(あず)かる物が ”預言”で有り,神の言葉で無い物(ビジョン?)が ”予言”なんです.
”神の言葉”イコール ”神”ですので ”預言”と ”予言”では レベル が全然 違うと思って下さい.
ノストラダムス は予言者として ”予言集”(プロフェシ)を書いたのですから,当然 ”預言者”では有りません.

(略)


<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:Re: ”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 23:08:14 (210.139.56.41)

(略)

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 22:12:02 (219.45.172.62)

> ノストラダムス は予言者として ”予言集”(プロフェシ)を書いたのですから,当然 ”預言者”では有りません.

これは意見の相違があります。予言者と預言者の違いは大前提としてお話をしていますが、ノストラダムスの予言集で何が問題かといえば神の声をどのようにして聞いたかというところにあると思います。

神の声を解釈したというところでは預言も予言もさほど変わりません。
ノストラダムスの言葉を借りるならば、本物の預言者は神から選ばれて直接神の声を聞くことができる。しかし、ノストラダムスが使ったのは古来からの手法によって神の声を聞くことができる状態を作ったということです。
それを正当化するためにはノストラダムスはイサカールの系統にあるというレトリックが必要だったのだろうと考えられるのです。

なお、プロフェシーには予言も預言も両方の意味があります。
私はあまりこの予言集のタイトルから色々なことを深読みするのは木を見て森を見ないということに陥る危険があるような気がします。

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ(3)
<Date>:02/10/24 Thu 13:06:23 (219.45.172.62)

(略)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:Re: ”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 23:08:14 (210.139.56.41)

> 神の声を解釈したというところでは預言も予言もさほど変わりません。
> ノストラダムスの言葉を借りるならば、本物の預言者は神から選ばれて直接神の声を聞くことができる。
> しかし、ノストラダムスが使ったのは古来からの手法によって神の声を聞くことができる状態を作ったということです。

なるほど,しかし ノストラダムス の言うように「直接神の声を聞くことができる」のが本物の預言者と考えるべきで,たとえ古来からの手法によって神の声を聞くことができる状態を作って神の声を聞いたとしても それは本物の預言者とは言えないと思います.
そもそも ノストラダムス は自分は聖なる預言者というものではないと書いているのですから そちらを ”真実”と捉えるのが筋(すじ)だと思います.

> なお、プロフェシーには予言も預言も両方の意味があります。
> 私はあまりこの予言集のタイトルから色々なことを深読みするのは木を見て森を見ないということに陥る危険があるような気がします。

え!,そうなんですか….

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ(4)
<Date>:02/10/24 Thu 14:16:50 (219.45.172.62)
少々 補足.

つまり, ノストラダムス は直接 神の声を聞くことが できないので本物の ”預言者”とは言えないでしょう.
しかし ノストラダムス は古来からの手法によって神の声を聞くことができる状態を作って プロフェシ を書いたと言う事は プロフェシ は ”預言”と言えるかもしれませんね.

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:イサカールの家系
<Date>:2002年10月24日(Thu) 19時52分13秒
イサカールは司祭の家系ではなく、由緒正しいユダヤ人であるというくらいの意味合いしか持っていません。
そうするとキリスト教徒であったノストラダムスがあえてユダヤ人の血を強調したのは、血が予知を可能にすると考えられた時代であることを考えれば、ユダヤ人=預言者のレトリックを使いたかったからとしか思えません。

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:サロンのオーロラ現象にたいして
<Date>:02/10/23 Wed 23:16:02 (210.139.56.41)

<引用>
『近未来・予言集 ”Pandora の扉(とびら)”』の
『Prophetic』→『ノストラダムス”諸世紀” Part 1』より

**********************************
> *注.サロンの公文書保管所に,ノストラダムスが生まれる直前まで数夜に渡り天空に激しい光(オーロラ?)の現象が あったと記録されている.
**********************************

少し整理しますと、飛鳥氏は「もう一つの奇跡は、ノストラダムスが生まれる直前までの数夜、天空に不思議な光学現象が起きたことだ」(飛鳥, 1999, p20)と記しており、それがサロンの公式文書にあると書いてあります。
この光学現象のことを別の本では「オーロラ」(飛鳥, 1997, p12)と具体的に記述しています。
しかし、この光学現象(=オーロラ)について言及しているのは、私の知るところ飛鳥系(?)の本とアーサー・クロケットの『新発掘ノストラダムス最後の封印予言』(注1)だけです。
本当にクロケット自身がその事について言及しているのかと考え原書(注2)も確認しましたが、確かにサロンのアーカイブに明るくて丸い物体が空を飛んでいた事について言及していました。
もっとも、クロケットのそれはオーロラというよりもUFOに近いものをさしているようです。

さてこのような史実はサロンの歴史を調べても確認できません。
もし、サロンの公文書保管所(名前すら明らかにされていません)にそのような記録があればアーカイブのための番号が存在するはずですが、飛鳥氏にしてもクロケットにしてもその番号を明らかにしていません。
また、両者は参照文献すら明確にしていません。

引用を行う場合はその典拠を明らかにしなければなりません(まっとうな研究書であれば尚更です。偽科学的・サブカル的文献ではその限りではありませんが、それらの内容に信憑性はありません)。
そうでなければ、存在しないという態度で接する必要があります。
なぜならば、このように典拠が不明なものまで史実と認めてしまうと、五島氏のように『ブロワ城の問答』(五島, 1974)のような架空の史料を作ってしまってもよいというような状況になるからです。

注釈
1. アーサー・クロケット. (1998). 新発掘ノストラダムス最後の封印予言. 廣済堂文庫.
2. Arthur Crockett. (1991). Nostradamus' Unpublished Prophecies. Including Persian Gulr Update.
Inner Light Publications.


参考文献
飛鳥昭雄. (1997). 予言者で奇跡の医者ノストラダムス. 講談社.
飛鳥昭雄. (1999). ノストラダムス最後の警告. ASPECT BOOKS.
五島勉. (1974). ノストラダムスの大予言. 祥伝社.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/10/23 Wed 23:35:18 (219.45.172.62)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:サロンのオーロラ現象にたいして
<Date>:02/10/23 Wed 23:16:02 (210.139.56.41)

> 少し整理しますと、飛鳥氏は「もう一つの奇跡は、ノストラダムスが生まれる直前までの数夜、天空に不思議な光学現象が起きたことだ」(飛鳥, 1999, p20)と記しており、それがサロンの公式文書にあると書いてあります。
> この光学現象のことを別の本では「オーロラ」(飛鳥, 1997, p12)と具体的に記述しています。
> しかし、この光学現象(=オーロラ)について言及しているのは、私の知るところ飛鳥系(?)の本とアーサー・クロケットの『新発掘ノストラダムス最後の封印予言』(注1)だけです。
> 本当にクロケット自身がその事について言及しているのかと考え原書(注2)も確認しましたが、確かにサロンのアーカイブに明るくて丸い物体が空を飛んでいた事について言及していました。
> もっとも、クロケットのそれはオーロラというよりもUFOに近いものをさしているようです。
> さてこのような史実はサロンの歴史を調べても確認できません。
> もし、サロンの公文書保管所(名前すら明らかにされていません)にそのような記録があればアーカイブのための番号が存在するはずですが、飛鳥氏にしてもクロケットにしてもその番号を明らかにしていません。
> また、両者は参照文献すら明確にしていません。

これも ダメ ですか…,ざ…残念,じゃー削除しときますね.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ(2)
<Date>:02/10/24 Thu 12:41:34 (219.45.172.62)

<引用>
『近未来・予言集 ”Pandora の扉(とびら)”』の
『Prophetic』→『ノストラダムス”諸世紀” Part 1』より

> ノストラダムスは幼少期に父方と母方 双方の祖父達によってユダヤの”隠(かく)された知恵”(カッバーラ)の奥義(おうぎ)の全てを教え伝えられたと言われている.

この「父方と母方 双方の祖父達によって」では まずいので「祖父ジャン・ド・サン・レミーによって」に修正しときました.

(略)


<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:カバラは誰から教えられたのか?
<Date>:2002年10月24日(Thu) 19時53分41秒

<引用>
『近未来・予言集 ”Pandora の扉(とびら)”』の
『Prophetic』→『ノストラダムス”諸世紀” Part 1』より

**********************************
> △ノストラダムスは幼少期に父方と母方 双方の祖父達によってユダヤの”隠(かく)された知恵”(カッバーラ)の奥義(おうぎ)の全てを教え伝えられたと言われている.
**********************************

最近ロベール・ベナズラが纏めた『ミシェル・ノストラダムスの生涯の要約』(注1)でノストラダムスの家計図の全体が明らかにされました。1930年頃のルロワ博士の研究によって家計図の大部分が明らかになっていましたが(注2)、ベナズラが調査した家計図はルロワ博士の研究結果を幾分補足したものです。

父方の祖父達ピエールはノストラダムスが生まれれる前に亡くなっています。これはルロワ博士の研究でも知られていましたが、母方の曽祖父であるジャン・ド・サンレミもノストラダムスが1歳の頃に亡くなっています。従って、彼らがノストラダムスにカバラを伝えたということは無理があります。ちなみに、母方の祖父ルネもノストラダムスが生まれる前に死んでいます。では、ノストラダムスがその膨大な知識を誰から得たのかという問題は、恐らく、フィールド・ワークの期間にであったユマニスト(たとえばスカリジェなど)やそれらの書物からだろうと思われます。

ノストラダムスが影響を受けた思想は予言集から推測することができます。恐らくノストラダムスが最も影響を受けた人物は、当時の神秘哲学者達が影響を受けたアグリッパであったと考えられます。従って、もしも、ノストラダムスがカバラを使っていたとすれば、その典拠はアグリッパに帰されるのが妥当であり、すなわちキリスト教カバラであったろうと思われます。

1. Robert BENAZRA. (2001). Abrégé de l'histoire de Michel Nostradamus. Feyzin. Ramkat.
2. Leroy, Edgar. (1993). Nostradamus ses origines, sa vie son oeuvre. Marseille. Leanne Laffitte.
3. Behar, Pierre. (1996). Les langues occultes de la Renaissance. Paris. Desjonqueres.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>: ”hayato”さんへ
<Date>:2002年10月24日(Thu) 20時41分57秒

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:カバラは誰から教えられたのか?
<Date>:2002年10月24日(Thu) 19時53分41秒

> 父方の祖父達ピエールはノストラダムスが生まれれる前に亡くなっています。これはルロワ博士の研究でも知られていましたが、母方の曽祖父であるジャン・ド・サンレミもノストラダムスが1歳の頃に亡くなっています。
> 従って、彼らがノストラダムスにカバラを伝えたということは無理があります。
> ちなみに、母方の祖父ルネもノストラダムスが生まれる前に死んでいます。
> では、ノストラダムスがその膨大な知識を誰から得たのかという問題は、恐らく、フィールド・ワークの期間にであったユマニスト(たとえばスカリジェなど)やそれらの書物からだろうと思われます。

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ(2)
<Date>:02/10/24 Thu 12:41:34 (219.45.172.62)

>> ノストラダムスは幼少期に父方と母方 双方の祖父達によってユダヤの”隠(かく)された知恵”(カッバーラ)の奥義(おうぎ)の全てを教え伝えられたと言われている.

> この「父方と母方 双方の祖父達によって」では まずいので「祖父ジャン・ド・サン・レミーによって」に修正しときました.

ガックリ!,これも ダメ ですか….

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:モンペリエ大学にはいつ入学?
<Date>:2002年10月24日(Thu) 22時19分25秒

<引用>
『近未来・予言集 ”Pandora の扉(とびら)”』の
『Prophetic』→『ノストラダムス”諸世紀” Part 1』より

**********************************
> △ノストラダムスはモンペリエ大学で医学を学び,1525年に医師の免許を取得している.
> ちょうど そのころ,フランスで猛威(もうい)をふるい始めていた ペストを撲滅(ぼくめつ)するために,ペストが蔓延(まんえん)している町や村へ おとずれ献身的(けんしんてき)な治療・活動を おこなう.
**********************************

ノストラダムスは1529年よりも前にモンペリエ大学医学部に入学していたという経歴はありません。一説にはアヴィニョン大学の医学部で勉強していたといわれていますが、ノストラダムス自身、そのことには触れていません。ただし、1521年から1529年までの8年間はフィールドワークをしており、フランス中を旅して、植物(特に本草学)を学んでいたと「化粧品とジャム論」の中で告白しています(田窪, 2002, p46)。

参考文献
田窪勇人. (2002). ノストラダムスの世界にみるハーブ. Fragrance Journal LTD. aromatopiap. 53. 45-49.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>: ”hayato”さんへ
<Date>:2002年10月25日(Fri) 17時48分29秒

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:モンペリエ大学にはいつ入学?
<Date>:2002年10月24日(Thu) 22時19分25秒

>> △ノストラダムスはモンペリエ大学で医学を学び,1525年に医師の免許を取得している.

> ノストラダムスは1529年よりも前にモンペリエ大学医学部に入学していたという経歴はありません。一説にはアヴィニョン大学の医学部で勉強していたといわれていますが

この ノストラダムス が医師の免許を取ったのはモンペリエ大学と言う部分は合ってますか?.

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:Re: ”hayato”さんへ
<Date>:2002年10月25日(Fri) 19時42分14秒

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>: ”hayato”さんへ
<Date>:2002年10月25日(Fri) 17時48分29秒

> この ノストラダムス が医師の免許を取ったのはモンペリエ大学と言う部分は合ってますか?.

これもはっきりしません。ノストラダムス博物館の館長に間接的に問い合わせたことがあるのですが、モンペリエ大学にノストラダムスが卒業したという記録は残っていないそうです。つまりモンペリエで学位を取ったかどうかわからないのです。飛鳥氏は、

「最近、当時のモンペリエ大学の「学費出納帳」の中のノストラダムスの名前が線で消されていることが見つかったが、仮にそれがノストラダムスの物だとしても、それが学籍簿でない以上、直ちに彼が大学を卒業していなかったとはいえない。/学費出納帳の名前が線で消されていることは、彼が学費を納める必要のない「特待生」扱いだったと考えられるからだ」(飛鳥, 1999, p34)

と推察していますが、この説には根拠らしい根拠がありません。そう感じるというだけで、大学を卒業したと思われる状況証拠すらありません。

この説に対して、近年、ノストラダムスのはじめての妻がアンリエット・ダンコスというなまえで、1531年春に結婚契約書を書いていることが分かっています。この契約書はアジャンで作成されたもので、1531年春以前にはすでにノストラダムスはアジャンで暮らしていたことが分かります。(竹下, 1998)

そうすると1529年10月下旬に入学したノストラダムスは1年と数ヶ月で大学を卒業したことになります。ラブレーなどは3ヶ月で大学卒業資格を手にした言われていますので、ノストラダムスがこの短い期間に卒業したことも考えられます。が、なにより、ノストラダムス自身、医学博士であることを事あるごとに強調しながらも、天下のモンペリエ大学医学部卒業に関しては言及していないのは不自然です。彼は、博士号などは別の大学で取得したのではないかと思われますが、これについても決定的な証拠は発見されていません。

長くなりましたが、ノストラダムスはモンペリエ大学医学部に入学したところまでは確認されていますが、卒業などの情報に関してはかなり仮説的で、その信頼性は極めて低いものといえます。

参考文献
飛鳥昭雄. (1999). ノストラダムス最後の警告. ASPECT BOOKS.
竹下節子. (1998). ノストラダムスの生涯. 朝日新聞社.

『ノストラダムスの予言の科学的研究』
http://www.platz.or.jp/~katagiri/noscal.html
の掲示板の『ノストラダムスの大予言研究掲示版』より.

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/29 Thu 17:11:46 (219.45.172.62)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:第1巻 16番について
<Date>:02/08/29 Thu 08:43:51 (210.139.56.93)

> ノストラダムスはこのように当時流行した占星学を受け入れており、アンリ2世への書簡の中でも占星学的判断は許されるものだと強調しています。

たぶん それは ”占星学”←→ ”天文学”, ”占星術者”←→ ”天文学者”のような誤訳だと思われます.

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:誤訳
<Date>:02/08/29 Thu 18:31:00 (210.139.56.169)

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/29 Thu 17:11:46 (219.45.172.62)

> たぶん それは ”占星学”←→ ”天文学”, ”占星術者”←→ ”天文学者”>のような誤訳だと思われます.

それは違うでしょう。
原文を見ても分かるとおり、ノストラダムスは天文学と占星学を明確に分けて使っています。
この両者に明確な区分が無い時代にもかかわらず彼はこの両者を示すときに単語を使い分けているのです。
従って、誤訳というレベルではなく、ノスラダムスはこの2つを分けて使っていた証拠となります。

別にカトリック者でも占星学を使っていた時代ですし、明確にピコのように占星学が異端であるとだれもが思っていたわけではない時代ないのですからノストラダムスがそれを受け入れていても不思議ではありません。

現にルーサは司教座聖堂参事会員でしたので、ノストラダムスがその占星学的解釈をそのまま受け入れても何の問題も無かったのでしょう。

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/29 Thu 21:16:23 (219.45.172.62)
『ノストラダムス大予言原典(諸世紀)』{<著者>M・ノストラダムス <訳者>大乗 和子  <発行所>株式会社 たま出版}の ”アンリ2世への手紙”より抜粋(ばっすい).

(略)
キリストの記念の時であり,その教会が栄える7000年期の はじめに起こるであろう これらの事を成就するために,私は天文学的推定と,そのほかの研究によって,できる限り すべての成り立ち,神の選びの日,時を計算し,よく配列したつもりであります.
(略)
私は聖書に従い,天文学的予想を道しるべとして時を求めることが,私の時を理解する最良の道なのであります.
(略)

こちらに誤訳が無いとは断定できませんが,こちらでは ちゃんと ”天文学”と訳されています.

ところで ”hayato”さんは どんな本を参考にして いらっしゃるのでしょうか?.
それと,こちらの ”アンリ2世への手紙”と比較したいので

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:第1巻 16番について
<Date>:02/08/29 Thu 08:43:51 (210.139.56.93)

> アンリ2世への書簡の中でも占星学的判断は許されるものだと強調しています。

ぜひ この「占星学的判断は許される」と言う所を書き込んで下さい.

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:訂正
<Date>:02/08/30 Fri 01:43:28 (61.197.56.45)

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/29 Thu 21:16:23 (219.45.172.62)

>> アンリ2世への書簡の中でも占星学的判断は許されるものだと強調しています。

> ぜひ この「占星学的判断は許される」と言う所を書き込んで下さい

アンリ2世ではなくてセザールへの書簡でした。
それでもノストラダムスが書いた記述である事、またアンリ2世の書簡の中でもアブラハムが占星学者であったとかいていることから、私の言っている事に矛盾はありません。

星学的判断は許されるものだという記述は次のとおりです。

...donnat trouble au faible sens: mesmes la vanite de la plus que execrable magie reprouuee jadis par les sacrees escritures, & par les diuins canons: au chef du-quel est excepte le iugement de l'astrologie iudicielle:..(アクセント記号は省いてあります。)

ソースは"Les propheties" (Lyon 1555)です。
これはフランスのノストラダムス教会が出版した予言集の初版のファクシミリ復刻版です。

原書はフランスの本なので日本語は無いため、ざっとまとめると、魔術などの教会などから忌み嫌われたものに気をつけるように、しかし、占星学的判断は除かれる(つまり教会に批判されたものではない)のだと息子セザールに話している感じです。

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/30 Fri 19:37:25 (219.45.172.62)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:訂正
<Date>:02/08/30 Fri 01:43:28 (61.197.56.45)

> それでもノストラダムスが書いた記述である事、またアンリ2世の書簡の中でもアブラハムが占星学者であったとかいていることから、私の言っている事に矛盾はありません。

アブラハム が占星学者であったとしても ノストラダムス が占星学者だとは断定できないのでは?.

> 魔術などの教会などから忌み嫌われたものに気をつけるように、しかし、占星学的判断は除かれる(つまり教会に批判されたものではない)のだと息子セザールに話している感じです。

『天から恐怖の大王が降りてくる』{<著者>ダニエル・ルゾー <監修>流 智明 <発行所>株式会社 二見書房}の 「セザール への手紙」には そのような記述は ありませんでしたけど.
「セザール への手紙」より抜粋.

(略)
それは《崇高な本質の未来》が私に向けて天文学の発展と言う方法で知らせてよこしたものである.
(略)
予言の理解は神が われわれに実際に示(しめ)している天文学の表象(ひょうしょう)によって可能になるのである.
(略)
ただ古代から伝わる天文学的知識だけは,私が つねに必要としてきた計算の基礎となっているものである.
(略)
週のうちに何度も,液体の鏡が神の啓示を映(うつ)し出して なにかしら語(かた)りかけてくるのだ.
私は これらの神聖な啓示を研究と計算のもととして,この予言的な本を書いたのである.
これは天文学に調和した100編の詩ひとつひとつで構成されている.
(略)
わが息子よ,この理解の時に地上に現われよ.
私が天文学的研究によって発見したものは,私に霊感を もたらして語(かた)ったものと あらゆる点で一致しているのだ.
(略)

こちらでも ノストラダムス は一環(いっかん)して ”天文学”を使ったと書かれていますが.

<投稿者>hayato
<HandleName>:
<Title>:astrologieは占星術(学)
<Date>:02/08/30 Fri 21:03:57 (61.197.56.50)

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/30 Fri 19:37:25 (219.45.172.62)

> アブラハム が占星学者であったとしても ノストラダムス が占星学者だとは断定できないのでは?.

論理はそうです。
しかし、ノストラダムスが占星学を受け入れることに抵抗が無い理由にはなります。少なくともカトリック信者でも占星学を行なう事が異端ではないとノストラダムスが解釈していた証拠になります。

また、ノストラダムスが占星学をおこなっていたのは私が引用した原文が証明しています。

> こちらでも ノストラダムス は一環(いっかん)して ”天文学”を使ったと書かれていますが

原文では天文学にはなっていません。これは流さんの監修ミスか故意にそう訳しているのです。おそらく、当時は天文学と占星学の区別が曖昧だったという理由から、天文学に統一して訳したのでないかと。

しかし、確かに12世紀頃まではastronomie(天文学)とastrologie(占星学)が混同されて使われていました。が、ラルースの正字法の歴史辞典をみるかぎりは、ノストラダムスの時代はこれらの言葉は意味上で別れていました。

その行為に差があまりないように言われていますが、やっている人にはその行為にも差があると考えられることがあったいうことを無視されがちです。

邦訳は当てになりません。といいますか、ルゾーのあの本のセザールの手紙に関する訳はかなり訳者の解釈が入っており、参考にしない方が良いでしょう。更に言えば、ルゾーの原書はすばらしくノストラダムスの学術的研究をする上でも基本的資料となりうるものです。
それが、あのような内容になってしまっている事に憤りさえ感じます。

それから、邦訳もので確認するのもよいのですが、せっかく原文を引用しているのですから、まず辞書を引いて天文学と占星学の違いや邦訳の間違いもあわせて調べてみてください。きっと参考になると思います。

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:補足
<Date>:02/08/30 Fri 21:17:54 (61.197.56.50)
星の動きの計算に天文学を使ったことは間違いないでしょう。
しかし、ノストラダムスはそこから何らかの判断をおこなって予言をしているのです。

また、天文学(的計算)をつかったから占星学者ではなかったということはいえません。寧ろ、ノストラダムスがそこから判断するために占星学も受け入れていたというが問題なのです。
別に言い方をすれば、予言をするさいに天文学的アプローチも占星学的アプローチもしたということで、予言の時を示すために星の位置を使用しただけというのはノストラダムの言葉を途中で遮ってしまっていると思います。

天文学的計算をし、それについて占星学的判断を用いて予言を行なったというノストラダムスの言葉は、明らかに占星学の範疇にありますので、私はノストラダムスが占星学を実践していたと考えています。

<投稿者>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/31 Sat 19:33:34 (219.45.172.62)

<引用>
<HandleName>:hayato
<Title>:astrologieは占星術(学)
<Date>:02/08/30 Fri 21:03:57 (61.197.56.50)

> 原文では天文学にはなっていません。これは流さんの監修ミスか故意にそう訳しているのです。おそらく、当時は天文学と占星学の区別が曖昧だったという理由から、天文学に統一して訳したのでないかと。

> 邦訳は当てになりません。といいますか、ルゾーのあの本のセザールの手紙に関する訳はかなり訳者の解釈が入っており、参考にしない方が良いでしょう。更に言えば、ルゾーの原書はすばらしくノストラダムスの学術的研究をする上でも基本的資料となりうるものです。
> それが、あのような内容になってしまっている事に憤りさえ感じます。

そうなんですか!!.
すこし補足.
『天から恐怖の大王が降りてくる』{<著者>ダニエル・ルゾー <監修>流 智明 <発行所>株式会社 二見書房}の 「ノストラダムス の遺言書」には ノストラダムス が占星師であったと書かれていました.
「ノストラダムス の遺言書」からの抜粋.

(略)
医学・天文学博士,王室の顧問 占星師である ミシェル・ノストラダム は,遺言を残す事になった.
(略)

たぶん,こちらは間違いないような感じですね.

以前,僕が読んだ本に旧約聖書には占星学(術)のような占いを批判しているので ノストラダム は(表面的には キリスト教徒ですが)ユダヤ教徒だから占星学(術)を批判していたと書かれていた本を読んで,本当に ノストラダム が占星学(術)を批判していたと思い込んで いました.
しかし,この本を読んだおかげで ノストラダム の居た時代の占星学(術)も天文学のように実際の太陽の運行を計算して星座の日付を計算していたのでは ないのかと考えるようになりました.
もちろん,これは あくまでも推測にしか すぎませんけど.
ですので ノストラダム の予言詩の星座から日付を特定(とくてい)する場合は,現在の一般的な占星学(術)のような ほぼ固定化している日付を使うべきでは ないかも しれません.

ちなみに現在の一般的な占星学(術)は宗派みたいなものがあり,その宗派ごとに星座の日付に多少の異差(いさ)がありますが ほぼ固定化(ただし閏年(うるうどし)によるずれは あるかな?)している日付が使われています.

<投稿者>
<HandleName>:hayato
<Title>:占星学
<Date>:02/09/01 Sun 19:52:26 (61.197.56.191)

<引用>
<HandleName>:Mr. Pandora
<Title>:”hayato”さんへ
<Date>:02/08/31 Sat 19:33:34 (219.45.172.62)

> 以前,僕が読んだ本に旧約聖書には占星学(術)のような占いを批判しているので ノストラダム は(表面的には キリスト教徒ですが)ユダヤ教徒だから占星学(術)を批判していたと書かれていた本を読んで,本当に ノストラダム が占星学(術)を批判していたと思い込んで いました.

6章の最後のやつですね。
確かにノストラダムスは占星術を批判していますが、これは文字通り占星術すべてを意味していると判断するのは歴史的背景というものを無視しています。
錬金術にも占星術にも聖書的であるものとないものが存在した(というよりもそう解釈された)のであって、聖書的ではないそれらを扱うものを山師と軽蔑されていました。

> ですので ノストラダム の予言詩の星座から日付を特定(とくてい)する場合は,現在の一般的な占星学(術)のような ほぼ固定化している日付を使うべきでは ないかも しれません.

ノストラダムスの時代の占星学というものは現在の占星術とは違うものであると鏡リュウジ氏は言っています。古典占星術がどのようなものであったかという事を参照するなら『占星綺想』(青土社)というエッセイがとてもわかりやすいと思います。